Mayaヘアはダイナミクスのグループにあり、コンストレインなどカーブのダイナミクスについては機能も豊富ですが、ことスタイリングに関してはツールが少なく非常にやりにくい状態にあります。Mayaヘアはフォトリアルというレベルではありませんが、ちょっとしたヘア・エフェクトやヘア・アニメーションには便利です。 そこでMayaヘアのスタイリングを行なうときに有用なテクニックについて考えます。手軽に利用できるということで、スタイリングについては二つの方法が考えられます。 1) ヘアサンプルを利用して、頭部にフィットさせる。 2) 部分的にヘアを発生させ、ダイナミクス適用とカーブの修正をする。 つぎに順に説明します。 ヘアサンプルの利用 バイザにあるヘアサンプルを利用してヘアを作成する方法です。まずヘアサンプルをシーンに読み込み、hairBaseのスケール変換をして頭部の大きさに合わせます。hairBase自体はレンダリングされませんので、頭部の形にきっちり合わなくてもかまいません。そのあとhairSystemを選択し、ヘア > ヘアのスケールツール でヘアの長さを調節します。 ![]() hairBaseがたとえ一部めり込んでいてもヘアの生え際は作成できますから、気にする必要はありません。前髪など一部のカーブを選択し、ヘアのスケールツールで長さを変更することも可能です。最後にhairBase をHeadボーン下に移動することでアニメーションに対応します。 ![]() 他のサンプルについても同様にできます。スタイリングのバリエーションという点では、ヘアサンプルの数をもっと増やしてほしい気がします。 部分的なヘアの作成 頭部の髪部分にヘアを作成し、あとで簡単なスタイリングを施します。まずフェースモードで頭部を部分選択し、ヘア > ヘアの作成 > □ のダイアログを出します。 ![]() 作成オプションダイアログでは、ポイント/フェース選択にしてヘアの作成ボタンを押します。 ![]() ヘアが垂直に作成されますので、プレイボタンを押して重力でヘアを降ろしていきます。ちょうどいいところで止め、そのカーブ状態を開始状態にするため、ヘア > 開始位置の設定 > 現在位置 にします。そのあと開始位置(フレーム1)へ戻ってスタイリングを続けます。 ![]() 重力でヘアを下に向けただけなので、分け目が目立ちすぎるし、先端がまっすぐ過ぎます。ここから先はカーブを編集します。ヘア > ディスプレイ > 開始位置 でカーブを表示し、カーブの一本を選択して ヘア > カーブの修正 > 長さのロック で長さを固定します。CVモードにして先端を移動します。 ![]() これをカーブごとに繰り返します。カーブが多すぎるときは、少ないポリゴン数のヘアベースを作って頭部にかぶせ、そこにヘアを作成します。ヘアは自然な状態では先端がカールします。とくに凝ったスタイリングでなければこの方法でヘアが作成できます。 ![]() |
Maya 2012 から PhysX のプラグインが付属していますが、これもDMMと同じように NVIDIAのサポートサイトからPhysX for Maya をダウンロードすれば、他のMayaバージョン(Maya 2009-2013)でも使えます。サイトで無償の登録をしたあとサインインして、左のナビゲーションから Download > APEX DCC Clothing Plugins > Maya x.x.X でダウンロードできます。 PhysX のリジッドボディ・シミュレーションは、Mayaのとほぼ同じですが、使われる用語が違います。Dynamic/Kinematic は Active/Passive に対応します。つまり、PhysX > Rigid Bodies > Create Dynamic Rigid Body ではアクティブ・リジッドが作成され、、PhysX > Rigid Bodies > Create Kinematic Rigid Body ではパッシブ・リジッドが作成されます。 コンストレインも基本的には同じ機能ですが、PhysXでは二つのリジッドボディを選択し、一つのコンストレインを PhysX > Constraints > Create Constraint で作成してからあとで制限の内容を指定します(設定ダイアログであらかじめ設定することもできます)。Mayaと比べて適用が面倒ですが、自由度は大きくなっています。 Rag dolls(縫いぐるみの人形)は、リジッドボディとコンストレインをセットアップされたキャラクタで組み合わせるもので、PhysX > Ragdolls > Create Dynamic Ragdoll では重力で崩れ落ちるキャラクタの動きがシミュレートできます。 ![]() 図はキャラクタのボディに Create Dynamic Ragdoll を適用した状態で、リジッドボディとして使われる複数のConvex Hull ができていて、それらの間にコンストレインが作成されています。 コンストレインは初期設定のままなので、シミュレーションは動きの制限がなく不自然になります。そこでPhysX のコンストレインノードを選択して調節します。 ![]() アトリビュートエディタでSwing と Twist についてfreeではなく制限(limited)などを加えます。これで不自然な動きが少なくなります。 PhysX > Ragdolls > Create Kinematic Ragdoll では、アニメーションで動かすキャラクタ部分が作成でき、Clothing によるクロスと衝突させるなどができます。 PhysX のクロスは、基本的にあらかじめスケルトンでコントロールされているのが前提です。このスキンつきのメッシュに対して、PhysX > APEX Clothing > Create Clothing を実行します。そのあと PhysX > APEX Clothing > Paint でクロスにしたい部分をペイントします。 ![]() クロスでない部分はスケルトンによってコントロールされます。脚の部分をクロスと衝突させるには、キャラクタに PhysX > Ragdolls > Create Kinematic Ragdoll を施し、アトリビュートエディタで脚の部分だけ残します。 PhysX for Maya は開発中であり、不都合な部分が残されていますが、しだいに使い勝手がよくなっているようです。開発に忙しいらしくマニュアルが充実していないのが玉に瑕です。 |
材質・物理シミュレーションを行なう DMM (Digital Molecular Matter) for Mayaプラグインは、Maya 2012 よりオプションで使用可能ですが、Pixeluxサイトからプラグインをダウンロードしインストールすれば、以前のバージョン(Maya 8.5, 2008- 2011)でも利用できます。 DMMを使うためには、通常のプラグインと同様に、プラグインマネージャで DmmPlugin.py をロードします。 DMMメニューとシェルフが自動的に作成されます。ダイアローグから試用版や購入などのライセンスを指定すると使用可能になります。 物理シミュレーションのためのDMMオブジェクトを作成するには、次の二通りがあります。 1) CubeなどDMMオブジェクトプリミティブを作成する。 2) ポリゴンでオブジェクトを作成し、それを DMMオブジェクトに変換する。 まず簡単な例で試してみます。DMM Asset > Create DMM Object Primitive > Cube と > Sphere で球と立方体を作成し、スケール変換して球を大きくし、立方体を平たく伸ばします。 ![]() 立方体はパッシブにしたいので、アトリビュートエディタの DmmObject タブで Dmm Passive をチェックします。 ![]() これで球は自動的に重力で落下し、立方体と衝突して壊れます。 ![]() 球にはガラスのMayaマテリアルを施しています。球は DMMオブジェクトの四面体に従って破壊されます。四面体の形状は Edit Asset > Asset Maneger... で調整できますが、自由度は少ないです。材質の硬さなどは DmmPhysMaterial タブで調節でき、DMM Material > Assain New DMM Material にプリセットが多数あります。しかし DMM Material では壊れ方は指定できません。破片の形状を指定するには、次に見るように Splinter を使います。 では、ポリゴンから DMMオブジェクトを作ってみます。立方体ポリゴンを組み合わせて、簡単なイスを作成します。各立方体はオーバーラップしています。ポリゴンとしてはエッジなどの重複がないほか、穴が開いていないこと(watertight)が必要条件です。 ![]() ここでポリゴンをすべて選択し、DMM Asset > Create DMM Object from Polymesh を実行します。ポリゴンはすべて DMMオブジェクトになります。各ポリゴンがオーバーラップしていれば、Global Glue(グローバルな接着)によって接着されます。Global Glue は DMMScene タブで設定できます。 ![]() 個別に接着を指定するには Glue Object を使います。 さて、イスを落下させてみると、DMMオブジェクトの四面体(Tet Mesh) のとおりに壊れます。 ![]() これでは材質が木らしくありません。ここで破片の形状は Splinters で指定します。まずSplinterオブジェクトとして、 Pixelux > DMM Plugin for Maya > Setup > DMM Libraries > splinters > meshes フォルダ (Maya2012では bin > plug-ins > dmm > setup > dmmlibraries > splinters > meshes、ちなみにMaya 2012 の DMMには四面体の数に制限があります) から wood2.obj をインポートします。それにスケール変換と複製を施して、各 DMMオブジェクトを囲むようにします。そして各ペアを選択して、DMM Asset > Add Splinters to DMM Object を実行します。 ![]() 図はイスの脚の前二本について Splinter を設定したところで、Splinter メッシュはDMMオブジェクトの子になり非表示になっています。これでまた落下させると材質が木のように破壊されます。 ![]() Splinter のためのメッシュは画像からも作成できます。DMM Asset > Create Splinters from Image... から画像を読み込んで Splinterオブジェクトを作成します。あとはSplinterメッシュの場合と同じです。画像から作成したほうがリアルなときもあります。 こんどはイスに重い金属球を落としてみます。なめらかな DMM 球を作るにはポリゴンでなめらかな球を作っておいて、DMMオブジェクトに変換します。イスの上に落下させるとイスが破壊されます。 ![]() ![]() このように DMM は非常にすぐれた物理シミュレータで、使いやすくもあります。DMM とMayaのフィールド、流体との連携や応用については別途検討する予定です。 |
ベジテーションは、ヘルプ > ベジテーションのダウンロード で呼び出すAutodesk Seekサイトから、フリーでダウンロードできるXFROG植物ライブラリです。Autodesk Seek > Trees で植物のライブラリに行きます。他のライブラリもありますが、mbファイルがダウンロードできるのは植物のみです。 mbファイル単体もダウンロードできますが、植物テクスチャも利用するにはzipファイルにまとめられているものが便利です。 ![]() zipファイルの中にあるmbファイルをscenesフォルダに、tifファイルをsourceimagesファイルに入れれば、テクスチャも含めてMayaに読み込めます。 ここでは例として日本でよく見られる樹木のプレビューをいくつか示します。 ![]() ![]() ![]() ![]() CGによるデザインコンテンツについて自由に使え、修正も可能のようです。 |
「マップの転写」は二つのポリゴン間で各マッピングを転送するツールで、主にハイポリからローポリへの転写に使われます。 ライティング/シェーディング > マップの転写... を選択すると、マップの転写のダイアログが出てきます。 ![]() まずターゲットメッシュにローポリを選択し、ソースメッシュにハイポリを選択します。ソースが複数あるときは、各メッシュを選ばなくても「その他のすべてのメッシュ」で大丈夫です。その他とはターゲット以外という意味です。 出力マップで転写したいマップのアイコンをクリックすると、対応するテクスチャマップがターゲットメッシュに自動的に接続されます。マップ自体はまだ白紙です。最後に「ベイク処理」ボタンを押すと自動的にマップがベイクされます。 ![]() ここでは、キャラクタの頭部だけについて、法線マップ、拡散、シェーディング、アンビエント・オクルージョンを転写してみました。出来上がったターゲットのマップは順に次のようです。 ![]() ターゲットはローポリのためそれぞれ低い解像度256x256しかありません。ちなみにターゲットメッシュのプレビューは次のようになります。 ![]() マッピングは歪んでいますが、修正するにはローポリをさらに分割してオリジナルに近づけるしかなさそうです。 |
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