人気ブログランキング | 話題のタグを見る
excitemusic

MayaやSoftimageなどによる3DCG制作研究ブログ
by ikeh-3dcg
ICELANDia
カテゴリ
以前の記事
検索
ダウンロードリンク
ライフログ
お気に入りブログ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


PhysX によるリジッド・ラグドール・クロス シミュレーション

Maya 2012 から PhysX のプラグインが付属していますが、これもDMMと同じように NVIDIAのサポートサイトからPhysX for Maya をダウンロードすれば、他のMayaバージョン(Maya 2009-2013)でも使えます。サイトで無償の登録をしたあとサインインして、左のナビゲーションから Download > APEX DCC Clothing Plugins > Maya x.x.X でダウンロードできます。

PhysX のリジッドボディ・シミュレーションは、Mayaのとほぼ同じですが、使われる用語が違います。Dynamic/Kinematic は Active/Passive に対応します。つまり、PhysX > Rigid Bodies > Create Dynamic Rigid Body ではアクティブ・リジッドが作成され、、PhysX > Rigid Bodies > Create Kinematic Rigid Body ではパッシブ・リジッドが作成されます。

コンストレインも基本的には同じ機能ですが、PhysXでは二つのリジッドボディを選択し、一つのコンストレインを PhysX > Constraints > Create Constraint で作成してからあとで制限の内容を指定します(設定ダイアログであらかじめ設定することもできます)。Mayaと比べて適用が面倒ですが、自由度は大きくなっています。

Rag dolls(縫いぐるみの人形)は、リジッドボディとコンストレインをセットアップされたキャラクタで組み合わせるもので、PhysX > Ragdolls > Create Dynamic Ragdoll では重力で崩れ落ちるキャラクタの動きがシミュレートできます。
PhysX によるリジッド・ラグドール・クロス シミュレーション_f0187616_192579.jpg

図はキャラクタのボディに Create Dynamic Ragdoll を適用した状態で、リジッドボディとして使われる複数のConvex Hull ができていて、それらの間にコンストレインが作成されています。

コンストレインは初期設定のままなので、シミュレーションは動きの制限がなく不自然になります。そこでPhysX のコンストレインノードを選択して調節します。
PhysX によるリジッド・ラグドール・クロス シミュレーション_f0187616_1993350.jpg

アトリビュートエディタでSwing と Twist についてfreeではなく制限(limited)などを加えます。これで不自然な動きが少なくなります。

PhysX > Ragdolls > Create Kinematic Ragdoll では、アニメーションで動かすキャラクタ部分が作成でき、Clothing によるクロスと衝突させるなどができます。

PhysX のクロスは、基本的にあらかじめスケルトンでコントロールされているのが前提です。このスキンつきのメッシュに対して、PhysX > APEX Clothing > Create Clothing を実行します。そのあと PhysX > APEX Clothing > Paint でクロスにしたい部分をペイントします。
PhysX によるリジッド・ラグドール・クロス シミュレーション_f0187616_19333227.jpg

クロスでない部分はスケルトンによってコントロールされます。脚の部分をクロスと衝突させるには、キャラクタに PhysX > Ragdolls > Create Kinematic Ragdoll を施し、アトリビュートエディタで脚の部分だけ残します。

PhysX for Maya は開発中であり、不都合な部分が残されていますが、しだいに使い勝手がよくなっているようです。開発に忙しいらしくマニュアルが充実していないのが玉に瑕です。
071.gif
by ikeh-3dcg | 2012-02-13 18:21 | Mayaワークショップ
<< Mayaヘアのスタイリング DMMプラグインによる物理シミ... >>