ポータルライト(mental ray for Maya) |
mental ray for Maya のポータルライトはMaya 2009より追加され、「物理的な太陽と空」環境で室内の照明を効率的に行なうときに使用します。部屋の窓を通じて環境に「物理的な太陽と空」があるとき、ファイナル・ギャザリング(FG)で光を集めても、直接光の太陽は狭い窓からしかなく、空は間接光のため寄与しません。部屋を明るくするためにはかなり無駄なFGレイを必要とします。また、グローバル・イルミネーション(GI)で間接照明をしてもやはり部屋へのフォトン量は極めて少ないか、窓ガラスがあればコースティクスを追加しないとフォトンはまったく入りません。 「物理的な太陽と空」による窓からの照明だけの部屋シーンで、FGだけの間接照明を試してみます。 精度は3000、二次拡散バウンスは3ですが、明るさはまったく足りません。GIとコースティクスを加えて照明しても同様です。 この状況で効率的に照明するには、ポータルライトを使います。まずエリアライトをシーンに作成して、窓の部分にスケールして置きます。 エリアライトのアトリビュートのmental rayセクションで、ライトシェイプの使用にチェックを入れ、タイプを窓の形に合わせます。そしてカスタムシェーダ > ライトシェーダ にmia_portal_light を接続します。これでポータルライトが出来上がります。ポータルライトは「物理的な太陽と空」の明るさに応じて室内を照明します。 ポータルライトはデフォルトで非表示であり、窓枠などはそのままレンダリングされます。表示して照明板のようにも使えます。 ポータルライトを使うと効率的に照明ができ、レンダー時間も短縮されます。FGで精度300、3バウンスの例を示します。 ただし、ポータルライトの強度乗数は8と、かなり大きくしています。最後にGIを加えた例です。 |
by ikeh-3dcg
| 2011-03-14 16:22
| Mayaワークショップ
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