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MayaやSoftimageなどによる3DCG制作研究ブログ
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ポータルライト(mental ray for Maya)

mental ray for Maya のポータルライトはMaya 2009より追加され、「物理的な太陽と空」環境で室内の照明を効率的に行なうときに使用します。部屋の窓を通じて環境に「物理的な太陽と空」があるとき、ファイナル・ギャザリング(FG)で光を集めても、直接光の太陽は狭い窓からしかなく、空は間接光のため寄与しません。部屋を明るくするためにはかなり無駄なFGレイを必要とします。また、グローバル・イルミネーション(GI)で間接照明をしてもやはり部屋へのフォトン量は極めて少ないか、窓ガラスがあればコースティクスを追加しないとフォトンはまったく入りません。

「物理的な太陽と空」による窓からの照明だけの部屋シーンで、FGだけの間接照明を試してみます。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_15574196.jpg

精度は3000、二次拡散バウンスは3ですが、明るさはまったく足りません。GIとコースティクスを加えて照明しても同様です。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_1633651.jpg

この状況で効率的に照明するには、ポータルライトを使います。まずエリアライトをシーンに作成して、窓の部分にスケールして置きます。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_1664687.jpg

エリアライトのアトリビュートのmental rayセクションで、ライトシェイプの使用にチェックを入れ、タイプを窓の形に合わせます。そしてカスタムシェーダ > ライトシェーダ にmia_portal_light を接続します。これでポータルライトが出来上がります。ポータルライトは「物理的な太陽と空」の明るさに応じて室内を照明します。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_161215100.jpg

ポータルライトはデフォルトで非表示であり、窓枠などはそのままレンダリングされます。表示して照明板のようにも使えます。

ポータルライトを使うと効率的に照明ができ、レンダー時間も短縮されます。FGで精度300、3バウンスの例を示します。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_1618285.jpg

ただし、ポータルライトの強度乗数は8と、かなり大きくしています。最後にGIを加えた例です。
ポータルライト(mental ray for Maya)_f0187616_16213270.jpg

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by ikeh-3dcg | 2011-03-14 16:22 | Mayaワークショップ
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